2024年2月12日月曜日・振替休日

 晴れの月曜日。

 椅子にまっすぐ座っていては書けないときがある。たいていは大事なことを書いているときである。乗り物の中でスマホのメモ帳で書いていたり、和室に変な姿勢で座ってラップトップで書いていたり、布団で寝転がりながら暗い部屋で書いていたり。理由はよくわからない。しかしこれは紙とペンでは難しかっただろう。ラップトップとスマホがあるからこそなせる技である。文明に感謝する。

 単著書き下ろしの補論をとりあえず最後まで書く。個人的には重要な論考なのだけれど、読者によって好き嫌いは分かれると思われる。好きな人は楽しく読んでください。嫌いな人はご批判ください。

 書き上げたからトイレと洗面台を掃除をする。特に洗面台は念入りに、普段は怠っているところまできれいに磨く。きれいになった。

 補論を読んでもらってコメントをいただく。すごく参考になった。感謝。

 中井正一国立国会図書館の副館長だった頃、ポケットに数珠をいれていて、辛いことはポケットに手を入れて数珠を握ることで耐え忍んでいたらしい。生きるために、皆それぞれにそれぞれの数珠を持っているのかもしれない。触れる形のものを持っている人もいれば、心の中に持っている人もいるでしょう。しかしそうやって数珠を握って耐え忍んでいた中井は、52歳で在職中に病に倒れて死んでしまうので、あまり耐え忍んでいてもいけないのだ。本当は数珠を握りしめなくても生きていけるようにあらねばならない。しかしそれが難しいから、みなそれぞれの数珠を握るのだけれど。