2023年10月6日金曜日

 晴れの金曜日。涼しいので薄手の上着を着て出かける。
 一ヶ月ぶりに『善の研究』読書会をする。いつも使っている学内のオープンスペースに行ったら遠くから見学に来た高校生たちが何かレクチャーを受けていたので、今日は別の場所でする。高校生の横で西田幾多郎の哲学について延々話していたらびっくりさせちゃう。読書会は二つの段落の内容を検討して、そこから展開して延々西田の話していたら終わった。おそらくこれまでで最小の進行だ。西田や西田を研究している人の話を聞きながら思うことを、前よりは整理して話すことができたと思う。博論を書いた後は「結局自分は何をやっているのか、これは何なんだ」ということを考え始めて、最近は当たり前のことをもう一度再認識するというか、「同じ」と「違う」、「ある」と「変わる」と「ない」、「つながる」と「散らばる」、「形式」と「内容」など基礎の基礎みたいな概念について考えることが多くなった。そうすると博論を書いた頃よりはもう少しいろいろなことに感じ入ることができるようになった気がする。少なくとも善の研究』は昔よりも面白く読めるようになっている。
 頼まれていた
作業を地道に神経をすり減らしながら半分くらいやった後に、もっと簡単にできないかなと思って少し調べたら、ものすごく簡単にする方法があった。無駄に消耗した時間と体力……これと同じ作業は春にもやっていて、その時は何もわかっていなかったから相当な時間と体力を使ってしまった。あの時の自分に教えたい。