2023年2月2日木曜日

 冬空の木曜日。何もしたくない。
 和歌とか漢詩かもたまに読むのだけれど、十分に理解することはなくざざっと雰囲気を読んでいることが多い。漢詩は表現がゴージャスで面白かったり、和歌は自然と感情の調和が美しかったりとか、いろいろ面白さはある。でもまず文脈を共有していないからよくわからない。この点については僕の勉強不足である。あと、現代の作品の複雑さや精密さと比べると古典は素朴で情報量としては少ない。1000年の間で失われたものも多々あるけれど、全体的には、言語は発達していて、表現技巧は豊かになってきている(もちろん『源氏物語』を筆頭に複雑なものを繊細に表現している情報量の多い不朽の名作もあるけれど)。ただ別に素朴で情報量が少ないことは欠点というわけではない。だって情報量が多すぎるものを受け付けるのは負荷が高いし、ごちゃごちゃして読みにくくなっていることもある。素朴な古典詩歌のほうが身体に優しいし、素朴さゆえに響くこともある。とはいえ古典ばかり読んでいたら飽きる。現代と古典とを往還しながら言語の調子を整えていきたい。
 ふと壁を見るとカメムシが一匹のそのそと歩いている。ちりとりとほうきで捕まえて外に出す。エアコンが効いているから暖かいかもしれないけれど、カメムシがこんなところにいても仕方ないでしょう。
 コーヒーも紅茶もしんどく感じてしまうコンディションなので、たまたまあったスティックのココアにする。おいしい。ココアもいいね。
 眠い。今日は一日中頭のどこかに眠気が居座っていた。時々力尽きかけながら仕事をこなし(やるべきことはやったはず)、人と会話をする時だけちゃんと機能している人に擬態して過ごす。