2024年4月24日水曜日

 雨の水曜日。風が強い。

 高浜虚子の自伝に国民新聞社に勤務していた頃の話として、鴎外が仕事帰ってすぐ軍服から着替えもせずに洋書を手にとって朗読するように日本語に翻訳するのを虚子が横で書き取り、それを新聞連載していたとある。すごすぎてわけがわからない。

 虚子自伝は口述筆記だし、いろいろと適当なのはまあいいのだけれど、「その後の十六年間」の節タイトルでヨーロッパ旅行に4ヶ月行ったけれど、あまり観光もせずにずっと俳句の選者の仕事をしていた話だけを書いているのはさすがにどうかと思うぞ。16年やなくて4か月やないか。

 お昼ごはんを食べてお店を出て少し歩いたところで店員さんから呼び止められ、机の上に忘れていましたよと『虚子自伝』を渡される。うっかりしていた。ありがとうございます。