2023年3月3日金曜日ひな祭り

 晴れの金曜日。忙しい。
 とりあえずプレゼン資料はできる。タイトル回収が不十分なれど今はもう仕方ない。もうすぐ深夜3時。眠い。
 朝起きたらすごい量の資料印刷指示が来る。時間的に無理。仕方がないので後輩の子に頼む。申し訳ないのでチョコチップクッキーを買って行く。あれこれそれとお世話になった子たちにはどうお礼をすれば良いだろう。

 捨てたはずのホワイトボードがなぜか2階の廊下にある、何か知らないかとのメールがくる。知らない知らない。「捨てたはずのものが帰ってくるって、それ人形でよくあるホラーじゃないですか」確かに、せやな。人形が帰ってきたらホラーやけど、ホワイトボードが帰ってきても全然怖くないな。笑っちゃう。
 シンポジウム会場準備など。遠方からいらっしゃる方とか学部の同期などが来る。皆さん元気そうで良し。
 シンポジウム1日目スタート。先輩方から順番にご自身の最近の研究に先生のことも合わせて上手くお話になる。我々の同期あたりから先生にあれこれをせっついていくような議論になる。発表の中身と書き方にそれぞれの性格がよく出る。同期2人はテキストを精緻に分析したり、特定の語にこだわったり。彼らはたくさん引用もしている。やっぱり偉いなと思う。
 僕の今回のプレゼンは引用も1つだけでざっくり全体的な話をして後は言っておきたいことを言っておくもの。最初の小話のところで「またひねくれた」と先生に言わせることができたので「これできれいに落ちがつく」と思った。関西弁でダーッと話したらえらくうけた。ライブの現場で聞くことの醍醐味を味わえたとのこと。僕はいつの間にか話芸の人になっているらしい。あのタイトル回収できるんだ!と驚かれた。まあ一応回収しています。良かったとのコメントも何人かからいただいた。個人的にはもう少し、と思うところもあるのですが、まあまあ。先生とも学部1年生のころからの付き合いですからね。言いたいこと言わせていただきました。
 明日の会場準備。自分の発表直後だから声が大きくなっている。明日は会場が2か所で離れているのでバタバタと走り回る。ご協力いただいた皆様ありがとうございました。お陰様で明日も上手くいきそうです。
 お疲れ様会にちょっと顔を出す。石川在住の先輩に「きみももう若くないよ」と言われて一瞬ヒヤッとする。もうしばらくは若くいさせてほしい。

2023年3月2日木曜日

 晴れの木曜日。寒い。風が強い。やることが多い。片っ端から始末していく。
 イベント本番直前最後まで/最後だからドタバタ。しかし傍らには年度末ギリギリ進行の本業があり、さらに自分の明日のプレゼン資料は完成していないのだ。どういうことだ!(夜に昼に呼ばれたらホイホイ宴席に紛れ込むし(酒も飲まねえのにな)、すごい量の漫画を読んでいるし、そらそんだけ遊んでたらできるもんもでけへんて、みたいなまともなツッコミはしないでほしい。呼ばれりゃ行くし、漫画も読む。それが僕の人生だから)
 19時前。イベント計画書を確認していたらラップトップが1台足りないことに気がついて冷や汗。機材系を人任せにしてちゃんと確認していなくてすみませんでした。慌て工面する。借りたものが交じってわかんなくなったらいけないので借りたものは所属をメモした付箋を貼って一目でわかるようにする。
 後輩がイベントスタッフのシフト表を作ってくれて助かる。マジで助かる。ありがたい。
 夕方に送ったものが間違っているみたいで連絡が来る。すみません。ヤバいミスではないから許してください。すぐに対応する。忙しさに負けている。
 担当者に連絡、あれだけやってもまだやり忘れている準備作業の詰め。計画書の最終版作成と共有、自分のプレゼン準備の仕上げ。忙しい。きっつ。
 自分のプレゼン準備の仕上げをしないといけないのだけれど、1日中あれこれそれに走り回ったから疲れて力が出ない。腰に鈍い痛み。いつも通り腰の右側の骨の上。剣道で痛めたところ。この腰痛とはもう15年以上の付き合いだね。時間を見ると23:28。やばい。とりあえずデカフェアールグレイをいれる。
 東高生は卒業してもずっと心身の一部が東高生なんだよな、たぶん。それはまあ、良くも悪くも。僕はおそらく「頑張っていきまっしょい」に生きて「頑張っていきまっしょい」に死ぬ。時間ギリギリで発表準備最後の仕上げ。さあ「頑張っていきまっしょい」だけがものを言う時間ですよ。

2023年3月1日水曜日

 晴れの水曜日。暖かい。春の空気になっている。3月になったのでポケットウォッチの竜頭を少しだけ引っ張り出してくるくるまわして日付を1日にする。29、30、31が一瞬で通り過ぎていく。なんか損した気がするね。
 2月末が締め切りの論文を提出した。そして今度のイベント運営の主要な準備も済ませた。これで目処が立った。2月の二大目標は達成したのですごく気が楽になった。イベントについては、あとは細かいものと、自分のプレゼンの仕上げだけ。ここからあとは景気よく本番モードで走り切るだけ。
 『北極のムーシカミーシカ』読了。戦後日本の歴史と風格が込められた児童文学の古典ですね。すべての北極の生き物が集まる祭典が開かれ、そこでは捕食者・被捕食者もすべて一堂に会し共に祝うというのは発表された1961年の時代精神を感じます。現代でもオリンピックはそういう理念のもとに運営されているはずなんだけど、現実は悲しいね。
 僕が占星術できたらおもしろすぎるよなと思っておすすめされた石井ゆかりさんの本を2冊注文した。ホロスコープが読める人になるぞ。
 後輩から近況を聞いたり、今度のイベントの準備をしたり、自分のプレゼンの内容を考えたりしているうちに時間は過ぎる。あっという間。

2023年2月28日火曜日

 晴れの火曜日。暖かい。やや寝不足。
 『往生際の意味を知れ!』第七巻が出た!全てを差し置いて読む。そろそろクライマックスかな。この漫画は面白い。主人公たちがとち狂っているんだけど、この狂い方は好き。大好き。
 モノレールで『北極のムーシカミーシカ』を読みながら大学に行く。駅の階段を降りたところで最近知り合った人類学の人と会って声をかけられる。同じ電車だったらしい。今度のイベントの話をする。他大学の人類学の先生と会お会いするのが楽しみとのこと。みなさんそれぞれに楽しみにしていらっしゃる。
 自分はありとあらゆる仕事に少しずつミスを残していく人間である。シンポジウムのプログラム作成時に25+25=45と計算ミスをして、一人当たり25分のところを、お一人だけ20分にしてしまっていた。申し訳ありません。この前は50×50=250って言っちゃった。算数のできない博士(人間科学)であるよ。
 イベントの準備で大きなものは終わり。細々ともう少し詰めていかないといけないものはあるけれど、これでだいたい何とかなるはず。みんなありがとう。僕も頑張るから、最後までよろしくね。
 歩いていたらたまたま知人と出会い、なぜかそのまま食事に呼び込まれる。どうもこんにちは。よく話している人と、少し話したことのある人と、メール上のやり取りしかない人との間に交じる。僕の出身地を当てようということになって「静岡」との声が出て面白かった。静岡説は初めてだ。お手製のちらし寿司やポテサラをいただきながらしばし楽しくお話しする。今日は良い日。
 えいやっと論文投稿。忙しかったけどなんとか出せました。通りますように。

2023年2月27日月曜日

 晴れの月曜日。暖かい。
 ユニクロに寄って穴の開いたカーディガンの替えを補充し(オリーブ色しかなかった。紺色が良かったんだけど、仕方ない)、続いて前を通りかかった花屋の店先にあった桃の枝物を買ってしまう。桃の枝は蕾がスタンバイしている。うまく咲いてほしい。想像してみてよ、桃の花咲く部屋ってええやろ!
 あれこれそれと連絡に返事をし、週末のイベント準備やらなにやら用事を済ませて疲れたので「チャイをいれます!」と宣言すると「チャリで来た?」と聞かれる。残念、今日はチャリではない。チャイをいれてパン屋さんで買ったパンを食べる。おいしいね。
 午後からはここ10年ほどのことがわかっている人として大学の掃除に参加して、昔のカンファレンスの遺物とか、かつて某学会の事務局だったころの遺物とか、大先輩がロッカーにほったらかしていたものたちを回収したり処分したり。先輩のものは今度大学にいらっしゃったときに確認していただきましょう。続いて異動する指導教官の部屋にまだ残っていたもの(先生の著作が詰め込まれているロッカーが手つかずのままだったりとか、大きすぎる本がほったらかされていたりとか、クリップやボールペンがそこら中に散乱しているとか、、、まだまだあるけどいちいち書いてらんない!)を段ボールに詰め込んだり、机、椅子、棚、プリンター、ホワイトボードなどなどたくさんの大きなものを廃品回収のところまで運び出したり。先生不在の中、ひーひー言いながら作業して皆すっかり疲れ果てる。ご協力いただいた皆様ありがとうございます。とりあえず部屋に転がっていたボールペンを回収しました。先生からボールペン借りパク被害にあった皆さん!さあ、取り戻すチャンスですよ!
 荷物が運び出されて先生の部屋は広くなった。来年度から部屋を利用される先生が掃除機をあてている。「広かったんですね」なんて事務スタッフの人たちと話す。がらんとした部屋(と言うと語弊がある。まだ段ボールが山積みだから)を見ると自然と笑ってしまう。なんかもう笑うしかないやん。最後は笑うしかない。
 僕は自分が死ぬときも笑っているのかもしれない。
 「○○さんは元気そうだよ。数年に一回死にたいってメールがくる」「そうですか、じゃあ元気ですねー」と古い知人について話していたら横で健全な若者がドン引きしていた。「いや、○○さんがね、死にたいって言うのは、つまりいつも通り元気ってことなんよー」と解説にならない解説をする。いや、そういうこともあるんよ。
 そして気が付いたら夕方。
 対応すべきメールがわらわらとある。返しているうちにだんだん疲れてくる。1回メールを送信して、心配になって元に戻すを押してもう一回確認して、よし問題なしと言って今度こそ送信する心配性の人になっている。大丈夫。
 そして気が付いたら夜8時。帰る。モノレールの駅でいぬいとみこ『北極のムーシカミーシカ』を借りて車中で読む。読み終わらないからそのまま借りて帰る。子どものころに図書館で見かけていたけれど読まなかった本。すっかり大人になっちゃったけど、読むよ!
 帰宅してメールボックスを見るとまたちらほら届いている。夕飯を食べて片付けをしてデカフェの紅茶をいれる。紅茶片手に対応し、お返事を書く。書き終わって時計を見て10:37。さあ、これからと思ったところでまたメール。それもちゃんと読んで早くお返事をした方が良さそうな内容である。

2023年2月26日日曜日

 晴れ曇り時々粉雪の日曜日。『25時のバカンス 市川春子作品集Ⅱ』に続いて『三枝先生』まで。いずれも『宝石の国』に繋がっていく要素がチラホラ見えつつも、それにとどまらない作品たちで面白い。市川先生はまだ長編で展開していない引き出しをいくつもお持ちのようなので『宝石の国』以降もまだまだ傑作を描いてほしい。市川先生の作品にはいくつのもテーマが走っているけれど「月の葬式」にある「僕はしょせん偽物ですよ」「丁度いい 本物に本当のことを言えないのはお互い様だろ?」という言葉はその中核にある気がする。『三枝先生』にも「ごめんねお手本が悪かったわ ニセモノで孤独で非力なんて でも」と似たような言葉があるし、『宝石の国』も、そういう話として読めるはず。
 『三枝先生』は好きな作品。「自由でからっぽ 変幻自在 軽くて丈夫 悪くないでしょ?」から「人の面倒ばっかみてるからです 膿んでますよ」のくだりとか、膿を食べるシーンからの「塩いって! ちょっとお!雑菌入るでしょー」「先生の そういうロマンがたりないとこいいですよね」を経て「助けてはあげられないけど 少し楽にするのは得意よ」までとか、最後のシーンとか。『宝石の国』は作品の性格上無機物の硬さが前に出てくるけど、この作品には有機物の柔らかさとむせ返るようなフェティッシュがある。こういうのも好き。市川先生は有機物も無機物も描けるからすごい。市川先生の描く有機物を長編でじっくり読みたい。
 祖父の家に行ってお墓参りとか。今日もちらちら粉雪が舞う。祖父は今日も元気そう。お昼には一緒にカレーを食べる。ちょっと上等なお店のちょっと上等なカレー。おいしい。
 先日送ったメールで「2月26日(月)までに…」と書いてしまっていることに気が付く。今日を締め切りにしたつもりだったのに、明日になっちゃってる。明日でもギリギリなんとかなるからいいや。いつも大事なところで間違えてるよね、私…
 『虫と歌 市川春子作品集』は随分昔に紙で買って読んだ記憶があるのだけれど、一体家のどこにあるのか、見当たらない。うーむ。
 妹と『ボボボーボ・ボーボボ』における意味の問題についてワーワー話していたら父からテレビの音が聞こえないとクレームがくる。すみませんでした。

2023年2月25日土曜日

 晴れの土曜日。寒い。昨日の夜にうっかり正気になって「マジで勘弁してくれだよな」とボヤいて以来そのまま正気になる。正気になった瞬間に世界を覆う光が入れ替わる。明るかった世界がくすんだ。そして今もそのまま。これが現実。
 百均で必要なものを、パン屋で昼ご飯を買う。おいしいパンだぞ!。
 しないといけないことはたくさんあるけど、市川春子宝石の国』99話まで一気読み。前に公開された時も一気読みしたけれど、もう一回。『宝石の国』には胸を締め付けられる。どこまでも切ない。ああ、フォスフォフィライト。ああ、フォスフォフィライト。どこまでも美しく哀れ。
 『宝石の国』を読んでいる間はすべてを忘れられる。読み終わることがこんなにツラいとは。
 迷惑メールボックスを確認したら自称東京ディズニーランド発信のものがあってちょっと面白い。これは初めて。東京ディズニーランドは行ったことないし、行く気もないけれど、『マツコの知らない世界』で風間俊介が「東京ディズニーランドの世界」を紹介する回は好き。風間ぽんのプレゼンは面白くて、行く気にならないのは100%僕が悪い。
 今日は丸一日鬱屈と事務的なもろもろと『宝石の国』をしたから切り替えてまた明日からがんばろう。ということで今日はもういい。市川春子『25時のバカンス 市川春子作品集(2)』を読む。