2023年2月26日日曜日

 晴れ曇り時々粉雪の日曜日。『25時のバカンス 市川春子作品集Ⅱ』に続いて『三枝先生』まで。いずれも『宝石の国』に繋がっていく要素がチラホラ見えつつも、それにとどまらない作品たちで面白い。市川先生はまだ長編で展開していない引き出しをいくつもお持ちのようなので『宝石の国』以降もまだまだ傑作を描いてほしい。市川先生の作品にはいくつのもテーマが走っているけれど「月の葬式」にある「僕はしょせん偽物ですよ」「丁度いい 本物に本当のことを言えないのはお互い様だろ?」という言葉はその中核にある気がする。『三枝先生』にも「ごめんねお手本が悪かったわ ニセモノで孤独で非力なんて でも」と似たような言葉があるし、『宝石の国』も、そういう話として読めるはず。
 『三枝先生』は好きな作品。「自由でからっぽ 変幻自在 軽くて丈夫 悪くないでしょ?」から「人の面倒ばっかみてるからです 膿んでますよ」のくだりとか、膿を食べるシーンからの「塩いって! ちょっとお!雑菌入るでしょー」「先生の そういうロマンがたりないとこいいですよね」を経て「助けてはあげられないけど 少し楽にするのは得意よ」までとか、最後のシーンとか。『宝石の国』は作品の性格上無機物の硬さが前に出てくるけど、この作品には有機物の柔らかさとむせ返るようなフェティッシュがある。こういうのも好き。市川先生は有機物も無機物も描けるからすごい。市川先生の描く有機物を長編でじっくり読みたい。
 祖父の家に行ってお墓参りとか。今日もちらちら粉雪が舞う。祖父は今日も元気そう。お昼には一緒にカレーを食べる。ちょっと上等なお店のちょっと上等なカレー。おいしい。
 先日送ったメールで「2月26日(月)までに…」と書いてしまっていることに気が付く。今日を締め切りにしたつもりだったのに、明日になっちゃってる。明日でもギリギリなんとかなるからいいや。いつも大事なところで間違えてるよね、私…
 『虫と歌 市川春子作品集』は随分昔に紙で買って読んだ記憶があるのだけれど、一体家のどこにあるのか、見当たらない。うーむ。
 妹と『ボボボーボ・ボーボボ』における意味の問題についてワーワー話していたら父からテレビの音が聞こえないとクレームがくる。すみませんでした。