2024年2月9日金曜日

 晴れの金曜日。あまり寒くない。

 後輩の博論公聴会に行く。たまたま駅で公聴会を控えた後輩と会ったので校舎まで一緒に歩いていく。緊張するよ、緊張しない人はよほどの人だよ、緊張するけど、いつも通りやったらいいんだよなどと一応先輩らしいことを伝える。公聴会では大変な力作の博論に対して、審査をされる先生方からも大きな問が提出されていた。緊張しながら質疑応答をしていらっしゃったけれど、しかしこれほど充実した博論公聴会もなかなかないのではないかと思う。良かった。

 審査会終わりに人類学の知人とお話ししたら人類学の人はまた全然違う視点で考えていて面白かった。話の中で近代とポストモダンの話になる。私たちはまだ近代を引きずっているのだけれど、人類学はとっくにポストモダンに進んでいるようだった。近代というものが、あくまで一時代に特有の一つのフィクションであるということはわかっているのだけれど、しかし私たちはその引力から逃れきれずにいる。なぜ逃れきれないのかという観点から反省したほうがいいのかもしれない。

 僕が大昔にTAを担当した授業を学部1年生で受講していた学生と再会する。大学院生としてすっかり立派になっていた。喜ばしい。

 後輩の公聴会に遠方よりいらっしゃった人と途中まで帰る。遠路はるばるありがたい。また御縁があったら会いましょうと行って別れる。

 夕方から病院に行っていた祖父と一緒に家族で夕飯をいただく。お医者さんによると、引き続き祖父の健康に異常はないとのこと。喜ばしい。