2023年8月9日水曜日

 曇りの水曜日。まだまだ強風。
 朝から夕方まで時々用事を挟みながら研究会である。みんな景気よくいろいろなことを話すから面白い。僕はざっくりと大きな見通しを話すプレゼンをする。西田幾多郎を研究している優秀な若者から細かいところのコメントをいただき、僕が何を拾えていないのかを明らかにされた。司会の先生からは唯物論的な質問・コメントがあった。人間観の根底に関わる問題で、こういう点をめぐって議論をするのは楽しい
 そういえばこの手の唯物論的世界観に初めて触れたのは士郎正宗の『蜂の惑星』の「トロス」についての説明だった。士郎正宗の世界観はそれまで僕の生きてきた世界観と随分異なるものだったので、最初は全然わからなくて、何回も読み直した。ある程度わかるようにあったら面白くなった。

 研究会が終わったあたりで腹痛になる。ぼちぼち帰る。
 若者に突っ込まれたことについて考えて調べてまた考える。うんうん考えると頭が三角形になるかと思う。しばらく考えたら自分のプレゼンに足りなかったものが少し見えてきた。これを正確に説明しようと思うとかなり慎重で複雑な議論が必要になる。ここまで微妙で繊細な議論を論じるためには西田の書いた難解な文章が必要だったのだな。もうプレゼンは終わったけれど、とりあえず資料を修正して若者からのコメントに対応する。