2023年7月30日日曜日

 晴れの日曜日。暑そうなので夕方にベランダのゴーヤとミニトマトに水をやるとき以外は外に出なかった。
 うちの弟は日記を書き続けて数年である。日記について教えてもらう。弟はパワーポイントのスライド1枚に1日の出来事をこと細かく書いているらしい。ただし長すぎると続かないから必ずスライド1枚に収めないといけないとのこと。こういった点を守らないと日記ではなく「長いツイート」になるからダメらしい。弟の日記はストイックだ。

「もうツイッターではないから『ツイート』ではないんだろうけれど、何て言うの?」
「エックセズらしいよ」
「???」
という会話をもう3回くらいした気がする。

 月一の研究会でいろいろ話す。現実の問題に切り結ぶ思想のあり方は難しい。自分もたまにするけれど、本当に難しい。
 文明が滅亡した後の世界で少人数グループが戦いながら生きている系のディストピアSFは最近たくさんあるのですが(最近の近未来SFはほとんど文明崩壊後のディストピアものだよね。みんな明るい未来なんてものは考えられなくて、近未来に文明は滅ぶって思っているよね)、これはスーパーグローバリゼーション下を少人数集団のオルタナティブな想像力で生き残っていこうとするアイデア(そういうものを今日聞いた)と地続きなのかな。そういうことを考える人におすすめしたいのがキム・チョヨプ『地球の果ての温室で』です。この本はディストピアものの想像力を一歩進めてくれていて、良いです。
 弟が帰る。帰っちゃった。
 高野文子『ドミトリーともきんす』面白かったです。感想は長くなったので独立させる。これで高野さんの本になった漫画は一通り読み終わり。いずれも力のある作品で圧倒されながら読んだ。どれもすごいのだけれど、『ラッキー嬢ちゃんのあたらしい仕事』が電子書籍になったらしいのでとりあえずみんな読みませんか。

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