2023年12月17日日曜日

 晴れの日曜日。寒い。待ち行く人みな冬の装い。テート美術館展に行く。
 あまり出歩かないので淀屋橋駅で御堂筋線から京阪に乗り換えられると知らなかった。連れは京阪で来るので、京阪の淀屋橋駅で合流する。
 美術館併設のカフェでお昼をいただいてからテート美術館展に行く。序盤にターナーの作品がある。ターナーの絵は面白い。絵だけでなく、ターナーが講義のために描いた様々な光の反射の図解が展示されていて、これがとても面白かった。金属球や水が半分入った透明な球などに部屋が映り込む様を描いていて、これはすごいなと思った。しかしこれだけ丁寧に反射を研究したのに、ターナーの作品はあまりにも光に満ちて全てのものが朧げに描かれるものになっていく。究めた後には、その成果を捨てねばならないのだろうか。ターナーの後、少し進むとジョン・コンスタブルの絵があった。前々から彼の絵を実際に見たいと思っていたので、うれしかった。コンスタブルの作品の横にあったジョン・リネルという画家の描いた絵もとても良かった。リネルの名前は覚えておきたい。ジョン・ブレットのイギリス海峡の絵も海の雄大さが描かれていて良かった。海の絵は良い。現代アート作品もそれぞれに光の特性を引き出していて面白かった。最後に展示されていたオラファー・エリアソンの『星くずの素粒子』という作品はキラキラと美しかった。僕が『星くずの素粒子』と言ったのを連れが『星くずのソリューション』と聞き違えて、それ以降この展覧会で一番良かったのは『星くずのソリューション』ということになった。我々は星くずのソリューションが困難を解決してくれる日を求めている。イギリス海峡の絵と『星くずの素粒子』のしおりを記念に買う。
 美術館の庭にあるウルトラマンみたいな猫の写真を撮ってから堂島川の方に抜ける。堂島川には大きなアヒルが浮かんでいたので、写真を撮る。堂島川沿いは風が強くて寒いので、川から離れて西梅田公園から地下街に入る。連れは欲しい本があるとのことで、大きい本屋に行って買う。近くにあった動物がテーマの喫茶スペースに行って動物クッキーをつまみながらお茶を飲む。そのまま梅田の方にユザワヤなどをのぞいたりしながら向かう。夕飯におでんを食べようということで、洋風おでんがあるというお店に入る。洋風おでんはちょっとシチューっぽいところもあって、おでんを食べたのかどうかよくわからないけれどおいしかったからまあいいや。連れの話は今日も強烈かつ独特だった。他に類例を知らないのであまり想像がつかないのだけれど、そういうことがあるらしい。結局連れの話が一番面白いのだけれど、一番面白いものは日記には残されない。今日は楽しかった。