2023年2月23日木曜日・天皇誕生日

 晴れの木曜日。悪酔いした人に水をあげる。まあ大丈夫そう。お酒を飲む人は大変だと思う。先日の結婚式の乾杯の際にスパークリングワインを少し口にしたら手が若干震えてナイフとフォークが使いにくくなったから僕はやっぱりお酒は無理。でもそれで良いのだ。
 このところ結婚式で先輩方と久しぶりに会ったり、他の研究室の懇親会に紛れ込んだりして、普段会わない人と接する。自分の周囲の人々とはまた異なるリズムで生きていらっしゃるので目を開かれる。この数年ぐらい、僕は自分自身のリズムを見失っていたのかもしれない。
 ここ数日意外な話をしばしば聞く。僕の気付かなかったことがたくさんある。意外なことってあんまり好きじゃはない。だって自分の観察不足を知らされるようなものでしょう。古い話だけど学生の頃はテストの点数が悪いことよりも自分が想定した範囲とは違う意外な点数が返ってくる方がよっぽど嫌だった。
 『ポーの一族』の最強のシーンの一つ「おいでよ…… きみもおいでよ 一人ではさびしすぎる……」を見て心をえぐられるようになってきた今日この頃。でも「今日この頃」になってこのシーンが沁みるって、遅いよな。ぼんやりしすぎやんな。
 卒論のタイトルを求められてそんなん覚えてへんがなと思いつつ昔の資料を漁る。僕の学位論文は卒論が「九鬼周造の他者論―「いき」と邂逅と―」修論が「九鬼周造の邂逅の哲学」博論が「九鬼周造人間学」でした。
 手間のかかる書類を準備する。疲れる。
 今日も気が付くとこの10年を反省している。これで良かったのかと仕方のないことを考える。他人が同じことをしていたら「そんなん考えてもしゃあないで」ってすぐいうのにな。